日々の研究と取り組み
私たちの団体では、耳介療法が本当にどのような効果をもたらすのか、日々の臨床現場で患者さまにご協力いただきながら、さまざまな角度から研究を続けています。
特に注目しているのは、「体の痛みと内臓の関連性」や「体の痛みと脳の緊張」といった、痛みの根本的なメカニズムです。
例えば、慢性的な腰痛や肩こりを訴える患者さまに対し、耳介療法を用いて施術を行うだけでなく、同時に消化器や呼吸器など内臓の状態も丁寧にヒアリング・観察しています。
痛みが強いときには胃腸の不調や便秘、呼吸が浅くなるなどの症状が現れることも多く、耳の特定のポイントを刺激することで、こうした内臓の不調が軽減されるケースが見られます。
これにより、体の痛みと内臓の働きが密接に関係していることを、患者さまと一緒に確認しながらデータを蓄積しています。
また、痛みの背景には脳の緊張やストレスが大きく関わっていることも分かってきました。
実際に、長期間続く痛みを抱える方は、脳が「痛み」を記憶しやすくなり、ちょっとした刺激でも痛みを感じやすくなってしまう傾向があります。
私たちは、耳介療法によって脳の緊張がどのように緩和されるのか、施術前後のリラックス度や睡眠の質、ストレス指標なども患者さまのご協力のもとで測定しています。
最近では、施術後に「頭がすっきりした」「気持ちが落ち着いた」という声も多くいただき、耳介療法が脳の緊張を和らげる効果があることを実感しています。
このように、体の痛みと内臓、脳の状態がどのように関係し、耳介療法でどのような変化が起きるのかを、日々の臨床データとして積み重ね、より安全で効果的な施術方法の確立に努めています。
教育プログラムの特徴
私たちの教育プログラムの最大の特徴は、耳介療法への「深い理解」を育むことに力を注いでいる点です。
単に耳のツボの位置や施術手順を覚えるだけではなく、「なぜそのポイントが効果をもたらすのか」「どのような理論やメカニズムに基づいているのか」といった根本的な理解を大切にしています。
特に重視しているのは、「耳介療法でどのように効果を出すのか」「効果を出すためには何が必要なのか」ということです。
受講者には、耳介療法の歴史や理論、神経学・解剖学の基礎知識をしっかり学んでいただき、実際の臨床現場でどのように応用するのかを、症例を通じて具体的に身につけていただきます。
また、受講者一人ひとりの理解度や経験に合わせて、少人数制でじっくりと実技指導を行っています。
実際の患者さまの症例をもとに、「どのような状態のときにどのポイントを使うべきか」「施術後にどのような変化が現れるのか」といった実践的な知識も丁寧に共有しています。
こうした積み重ねが、受講者が自信を持って安全かつ効果的な施術を行うための大きな力になると考えています。
私たちは、耳介療法の本質的な価値と安全性を守り、正しい知識と技術を次の世代へつなげていくことが、私たちの大切な使命です。
これからも、本物の耳介療法を通じて、地域の皆さまの健康と安心のお手伝いができるよう、心を込めて活動を続けてまいります。